あらすじを読むある町に住む秋穂巧(中村獅童)は、1年前に最愛の妻である澪(竹内結子)を亡くし、1人息子の佑司(武井証)と慎ましく過ごしていた。2人は生前澪が残した、「1年たったら、雨の季節にまた戻ってくる」という言葉が気になっていた。それから1年後、雨の季節に2人の前に死んだはずの澪が現れる。2人は喜ぶが、澪は過去の記憶を全て失っていた・・・。
そこから3人の共同生活が始まる・・・。
レビューを読むこの作品は、市川拓司による小説の映画化ですが、僕は映画化が決まる少し前からこの原作を読み始めていました。
当時アルバイトしていたお店の書籍売場を掃除していたとき、「いま、会いにゆきます」というタイトルが目にとまった。なぜ「今」を「いま」と書くのだろうというくだらない疑問がこの作品との出会いのきっかけでした。そのときはまだこの作品が映像化されるなんて思ってもいませんでした。
何の映画かは忘れましたが、ある日映画館に行ったとき、本編上映前の予告でこの作品が映画化されるというのを見たときは鳥肌が立ちました。まさかこんな願ってもないことが起きるなんて、という気持ち。
監督は、土井裕泰さん。テレビドラマでは数多くのヒット作品を手がけてきていて名前は知っていましたが映画はこの作品が初監督。後に「涙そうそう」の監督も務めたそうです。
テレビドラマ出身の監督だからか、演出は特別目を見張るような部分はなく、もう少し映画っぽい演出があった方が良かった気もする。でも、この作品のほのぼのとした温かみのある雰囲気を作り出すにはあまり気にする部分でもないように思えた。
物語終盤、6週間の雨の季節が終わり、澪がアーカイブ星に帰るとき、草から水溜りに落ちる雨の雫とともに水溜りに映る澪が消えていく場面は圧巻でした。
原作と映画では、人物像や情景の表現が多少異なっていたりして人によっては違和感があるらしいですが、自分にとっては何ら気にするところではありませんでした。文章をうまく映像化するには多少変わる部分が出るのはしょうがないこと。
前半から中盤にかけて、巧が片思いだと思っていた澪への高校生時代からの気持ちが、タイムカプセルにしまっておいた澪の日記によって順々に補完されていき、最後の「いま、会いにゆきます」というセリフまでの展開は文句のつけようがない。10点です。(ストーリー)
しばらくの間別れていた二人なのに、再開した途端妙な自信で巧に抱きつく澪のシーンは、最初不思議に思いましたが、その後の澪の日記ですべてが吹き飛んだ。前半から数々の伏線が貼られ、終盤に一気に紡いでく展開は他に類を見ないんじゃないかと。
今思うと、前半、澪が巧の靴紐がほどけてるのを指摘してその後自転車に乗る直前に巧が澪の方を振り帰ったのは、高校生時代にも同じ場面があったことを思い出したからではなかろうか。
1カット1カットにも無駄が全然ない丁寧な作りで、120分があっという間に過ぎ去った感じでした。(熱中度10点)
竹内結子さんの演技も一つ一つがすごく繊細で感情が湧き上がってくるのを直に感じられるほど。特に、終盤お別れのシーンで澪が佑司を抱き締める場面の澪の涙にはやられました。
好きな人を想うはにかんだような仕草も見事に表現しきっていたように思えます。
映画を見て素直に泣きたいというならこの作品は絶対にお勧め。
何度見ても、冒頭からことあるごとに泣きそうになりました。10カットに1回ぐらいは(笑)
澪が帰る場面と、その後の日記の最後の場面ではもう号泣。映画館では周りを気にしすぎて我慢に我慢を重ねてあまり泣けなかったので、DVDでまた見て気持ち良く泣けてよかった(笑)
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